人間は考える葦

パスカルは「人間は考える葦である」と言った。
でも私は、人間は蘆ではないけれど、
考えるのが好きな生き物であるとは思います。

俳句はたった17文字で表現数が故に
どの言葉を選択しようか、本当に考える。

でも、俳人たちを見ていると、それが楽しい
としか思えない。

今の学校教育は考えるということをあまりしない。
そして、会社に入っても、上司に言われたことを
考えないで、そのままやるように仕向けられている。

だからこそ、考える必要があるし、
考える楽しさに気づくのだ。

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四季というバランス

エスキモーの人たちには何種類もの「白色」があるように、
きっと厚い国に歳時記があったら、夏の季語がたくさんに
なるのでしょう。

日本は、春夏秋冬ほぼ同数の季語です。

日本文化を見ていると、
例えば華道は左右非対称だけれどもバランスを取っていたり、
人間関係も、リーダー役がいないと誰かが代わりになって
バランスを取ろうとします。

日本人のバランス感覚は、
この四季という自然からくる天性のものかもしれません。

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言葉を削るメリット

自分が伝えたいことの言葉を削っていくと、
間違いなく一番伝えたい言葉が残ります。

そして、一日を振り返ったとき、
最後に残るキーワードは、
誰かに対してではなく、自分にとって
一番大事なキーワードです。

内省をする時間が少ない現代人。

例えばお風呂に入りながら、
「今日を一言で表すとしたら」を
探してみるのはいかがでしょうか。

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俳句と感じる力

俳句は慣れないと一度読んでも意味がわかりません。
でも、何度も読んでいると何となくわかってきます。

現代人は、感じる力が弱いのです。
それは、
*文書で説明されないとわからない
*答えは一つ
という教育を受けてきているからです。

言葉の奥にどういう感情や状況が潜んでいるのか、
思いをはせるということをしません。

でも、感じる力は、思いやり、以心伝心につながる
日本人の誇るべき文化です。

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俳句とイメージ力

ニュースを聞いていると、「なんでこんなことしたんだろう」
と思う事件が起こったりします。

犯人は、「これをやったらその先どうなるか」という
イメージ力が弱いんだと思います。

あるいは、人の気持ちがわからないというのも
「その人だったらどう感じるだろう」が
イメージできないからです。

俳句は、自分で見てきた景色を思い起こして
作ることもあるし、
人の句を見てどんな情景か想像することもあります。

イメージ力をつけるのに、俳句はとてもいいツールです。

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季語がかぶらないように

句会をやると何百という句が出されます。
その中で、自分の句が選ばれるようにするには、
季語がかぶらないようにするのも1つの手です。

そこで人とはちょっと違う視点を見つける
アイディア力が養われるとともに、
かぶらないようにする「思いやり」
も生まれます。

かぶらないようにするということは、
他の人の句を尊重することであり、
無駄な戦いをなくすことでもあります。

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何となくの重要性

学校のお勉強とか仕事は、答えが一つであるとか、
理論的に考えるよう仕向けられます。

でも、数式を解くにも、新しい商品を生み出すにも
ひらめきが必要です。

ひらめきは「何となく」から始まるのです。

写真を撮るとき、「何となく」この角度が好き
というところで写真を撮ります。
理論的に、近影と遠影の割合が・・・なんて
考えません。

それと同じように、「何となく」好き
という感覚で俳句を見たり作ったりするのは
ひらめきの感度を増していきます。

 

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俳句ときれいな言葉

小林正観さんの本に
「自分が発したものが、自分に還ってくる」
という話が載っていました。

だから、汚い言葉、ネガティブな言葉を発していると、
それが自分に還ってくるのだと。

だったら、きれいな言葉を発して、
気持ちいいことが還ってくるといいですよね。

日本語には美しい言葉がたくさんあります。
俳句をやっていると、いつも美しい言葉に巡り逢えます。

たとえ嫌なことがあったとしても、
それをきれいな言葉で面白みを持たせて表現してみれば
浄化される気がします。

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俳句と語彙量

文章を書いたり、コピーを考える時、
いい言葉を考えます。

でも、自分の中にいい言葉が入っていなければ、
絶対に出てきません。

句会に行くと、先輩たちのいい言葉を
たくさん聞くことができます。

人は人生経験の量だけ、いい言葉を持っています。
私は100人で開催する句会に毎月出席していたので、
100人分のいい言葉を盗むことができました。

そんな目的で俳句を始めてみるのもいいかもしれません。

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俳句とイメージ力

俳句はたった17文字でなぜ表現できるのか?

読む人にイメージする力があるからです。
日本人は共通のイメージがたくさんあります。
富士山という映像はすぐ目に浮かびます。
そして、日本一とか、美しい山とか思います。

俳句を作る人、読む人、お互いにイメージを分かち合うという助け合いがあって出来上がっているのです。

そして、季語はその共通のイメージを助けてくれるものでもあります。

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